2004年07月08日(木) 00時00分
「オウム幹部逮捕」に住民衝撃自宅から出て車に乗り込む上村容疑者(右)=7日午前6時58分、高知市朝倉丙で(朝日新聞・)
高知市で暮らしていたオウム真理教(アーレフに改称)の元幹部、植村哲也容疑者(49)が7日朝、警察庁長官銃撃事件に関して殺人未遂容疑で警視庁に逮捕された。同容疑者の暮らしぶりを知る付近の住民らは、突然の逮捕劇が信じられないといった様子で驚きを隠さず、静かな住宅街に衝撃が走った。
植村容疑者は午前7時前、捜査員に任意同行を求められ高知市朝倉丙の自宅から出てきた。黒い帽子、黄色いTシャツ姿で無言のままワゴン車に乗り込んだ。
高知南署で逮捕状を執行された後、高知龍馬空港へ。警視庁の取り調べを受けるために午前10時40分発の航空機に乗り、東京へ向かった。
近くの人によると、植村容疑者は2年ほど前、義母が暮らす借家に妻と幼い娘とともに引っ越し、4人で暮らしていた。娘は近くの保育園に通っていた。植村容疑者が定職に就いている様子はなかったという。
飼い犬の散歩に出かける植村容疑者とよく出会ったという主婦は「物静かで、出会えばきちんとあいさつをする人だった」と話した。町内会の夏祭りに参加している植村容疑者を見たことがあり「歌もうまかったと思う。オウムの幹部とは信じられない」と話した。
近くに住む主婦は、かつて借金取りという男が植村容疑者宅を訪ねてきた際に「(植村容疑者は)オウム関係者やから気をつけろ」と言われたが、「娘さんと仲良く遊んだりしていて、普通の人だった。まさかオウムの人とは信じられなかった」と話す。
町内会の会費などを集めに行ったことがあるという主婦も「ご家族みんなも穏やかな感じの人。町内会費もきちんと払ってくれていました」と話した。
警視庁から連絡を受けた県警はこの日、警備1課や高知南署、南国署から約40人を動員し、植村容疑者の自宅付近の警戒などにあたった。午後からは警視庁による自宅の家宅捜索に協力した。
警備1課によると、植村容疑者の実家は大分県にあり妻の実家がある高知市などと行き来していたが、01年ごろから高知で暮らし始めたという。
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http://mytown.asahi.com/kochi/news01.asp?kiji=3523
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