2004年07月06日(火) 10時08分
ユビキタスネットワークの経済波及効果、2010年に120.5兆円=白書(ロイター)
[東京 6日 ロイター] 総務省は、2004年版の「情報通信に関する現状報告(情報通信白書)」をまとめ、公表した。
今年の特集は、「世界に拡がるユビキタスネットワーク社会の構築」。「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」ネットワークに接続し、情報の自在なやりとりを行うことができる「ユビキタスネットワーク」が現実に向かいつつあると指摘。2003年に28.7兆円だったユビキタスネットワーク関連市場規模が、2010年には約3倍の87.6兆円に拡大すると予想。その時点での経済波及効果は120.5兆円にのぼると推計した。市場別では、消費者向け電子商取引や電子タグ、非接触型ICカードを用いてキャッシュレス決済できる商取引市場などをはじめとする「コマース」市場がもっとも拡大すると見ている。
白書では、情報通信関連機器やネットワークサービス等、将来のユビキタスネットワークを支える各産業はもちろんのこと、新たにネットワークを活用してサービスを展開する企業の出現や、新規ビジネスやサービスの創出が、日本経済を活性化していくと分析している。
その一方で、ユビキタスネットワーク社会へ向けた課題も指摘。個人情報・プライバシーの保護やウィルスなどからの情報セキュリティの確保、地域や年齢層の違いによって生じるデジタルデバイド(情報格差)などの問題点を挙げた。(ロイター)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040706-00000812-reu-bus_all