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2004年07月05日(月) 00時00分

漢方薬承認基準30年ぶり改正へ 東京新聞

 高齢化が進む中、慢性病に効くとされる漢方薬を日ごろの健康管理や生活習慣病対策にもっと役立てるため、厚生労働省は五日までに、処方せんなしで薬局で購入できる一般用漢方薬の「効能・効果」などの承認基準を約三十年ぶりに見直す方向で検討を始めた。

■厚労省が検討開始

 基準見直しの研究班は古くなった表現を改める一方、アレルギー疾患などの“現代病”を新たに盛り込む案を検討している。厚労省は研究班が二〇〇四年度中にもまとめる素案をたたき台に、国民に分かりやすい表示に向けた基準改正を〇五年度以降進める考え。

 現在販売が認められている一般用漢方薬は二百十種類。一九七四年に厚生省(当時)が定めた承認基準のまま、薬品名や効能・効果が薬の容器に表示されている。

 〇二年十一月、厚労省の一般用医薬品承認審査合理化等検討会が「高齢化や生活環境の変化で、基準が国民のニーズに合わなくなった」と改善を求め、合田幸広・国立医薬品食品衛生研究所生薬部長らの研究班が昨年度から見直しを始めた。

 業界団体も交えて検討している案では、例えば「アレルギー性鼻炎」や「四十肩」など現代人に合った効能を盛り込み、分かりにくい「胃アトニー」のような表現は「胃腸虚弱」と書き換える。

 風邪薬として知られる「葛根湯」の効能は、単なる「感冒」となっているのを「感冒初期(汗をかいていないもの)」ときめ細かい表現にする。

 また、漢方薬には独自の使用基準があり、のむ人の体質や症状に合わせて選ぶことが重視されるため、「体力のない人」などのむべき人、のむべきでない人の特徴も全種類に新たに明記する。

 古い漢方薬は臨床試験をしておらず科学的データが少ないため、研究班は六月から東京都内の薬局で購入者に使用実態や効き目を尋ねる調査も行っている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040705/eve_____sya_____000.shtml