2004年07月02日(金) 00時00分
弘前病院放射線事故 検討会が調査結果報告(朝日新聞・)
国立病院機構弘前病院で起きた放射線事故の再発防止策を話し合う「放射線過照射事故に関する検討会」(委員長=山田章吾東北大医学部教授)の第3回会合が1日、仙台市内のホテルであり、事故調査団の調査結果が報告された。報告書は事故原因が、医師と技師の線量表示に対する解釈の違いや技量不足にあったと結論づけた。
調査団は日本医学放射線学会、日本放射線腫瘍(しゅよう)学会、日本医学物理学会など放射線治療関係学会の専門家らで構成され、病院関係者らの事情聴取や照射記録の検証を進めてきた。
報告書は、事故の直接的原因として(1)医師と技師の線量表示に対する解釈の相違(2)両者のコミュニケーション不足(3)技量不足の3点を指摘した。医師が採用していたパーセント領域法と呼ばれる特殊な放射線量の算出方法が、コミュニケーション不足もあって技師にきちんと伝わっていなかった上に、医師は過剰照射による皮膚などの「急性反応」を見落としていた、としている。
また、事故の背景には「日進月歩の放射線治療で、医師や技師の経験・研修の不足があり、それを許してきた放射線治療体制の不備がある」とし、「これは弘前病院に限らず、治療数の少ない日本の多くの施設に共通する」と指摘している。
(7/2)
http://mytown.asahi.com/aomori/news02.asp?kiji=6578
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