2004年07月01日(木) 11時44分

＜三菱ふそう＞リコール対象車の欠陥　無料点検がスタート（毎日新聞）

　三菱ふそうトラック・バスの４３の欠陥のリコール（回収・無償修理）が遅れている問題で、同社は１日、全車両の安全をチェックする無料点検を全国でスタートさせた。リコールが予定される車両についても、欠陥部品の応急整備を施す緊急点検を併せて始めた。

　無料点検の対象は小型〜大型のトラックとバス計約１３０万台。うち緊急点検対象は約５０万台で４割近くにあたる。点検は全国の販売会社と指定工場の計約１６００カ所で実施、同社ではさらに約１万カ所の工場にも協力を求める。

　東京都大田区本羽田の「東京三菱ふそう大田整備工場」にも、この日朝から貨物トラックなどが次々に入庫。１時間前後の点検を受けた。ブレーキやタイヤ周りの状態、エンジンにオイル漏れやベルトの緩みがないかを、整備士が車両下側などからチェックした。

　吉田誠次郎・同工場長（５２）は「お客さんに『自分の車はどこか悪いところがあるのか』と不安の声があり、説明して回っている。すべての車を見て部品の疲労などの兆候を見つけることで、安全は保てると思う。お客さんも忙しいが理解を得て早く進めたい」と話した。市場からの野菜の配送の合間をぬって無料点検を受けた芳誠流通（大田区）の運転手（３０）は「うちは三菱の車が１００台ある。荷主から『タイヤが外れないか』と不安がられるのできちんとしたい」と話していた。【武田良敬】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040701-00001034-mai-soci