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インターネットやテレビゲームなどの仮想空間と現実との混同は起こっているのか——。子どもの脳のメカニズムについて科学的に解明する研究を、文部科学省が今年度から始める。医学や脳科学、教育の専門家らが、乳幼児1万人を10年かけて追跡調査する。育児や教育の現場で役立ててもらう狙いだ。
今年度から予備調査を始め、06年度から10年かけて全国10カ所に住む0歳児と5歳児5000人ずつを、半年から1年ごとに調査する。自治体や学校を通じて協力を呼びかける。
研究は、パソコンやテレビに長時間接することで、子どものコミュニケーション能力に与える影響の解明などが狙い。
一部の子どもたちには、赤外線を頭にあてて血流が活発になっている脳の場所を測定する「光トポグラフィー」という装置を使う。研究を統括する小泉英明・日立製作所フェローによると、仮想空間と接している時と、現実とでは脳の働き方が違う、という。
例えば、パソコンのチャットと、友だちに会って話をした場合とを比較。カーレースのゲームと、外でかけっこをして遊んだ場合の比較などが想定されている。働いている脳の部分や、その強弱を分析する。
「キレやすい子」などの発達の要因も分析。親子の様子をビデオ撮影して表情やしぐさを分析、小児科医が親子がふれあう時間や親の生活スタイルなどの環境を面接とアンケートで親に尋ねる。
研究に携わる小西行郎・東京女子医大教授(発達神経学)は「日本で子どもの心の発達に関する実態調査は初めて。親が子の発達に不安を持たないようになってほしい」と話す。(06/30 00:04)