2004年06月30日(水) 00時00分

おれおれ詐欺団４人逮捕 組織摘発県内で初　被害１０件、１０００万円超か （東京新聞）

　身内を装った電話で金を騙（だま）し取る「おれおれ詐欺」をしたとして、神奈川、栃木、新潟各県警共同捜査本部などは二十九日、詐欺の疑いで、千葉市美浜区磯辺五、無職畠田拓容疑者（２３）ら四人を逮捕、再逮捕した。組織的な「おれおれ詐欺」の摘発は県内初。四人は昨年九−十二月で十件の犯行をほのめかしており、被害総額は一千万円以上にのぼるとみられる。

　ほかに逮捕されたのは東京都江東区亀戸二、無職吉田周平容疑者（２１）。再逮捕されたのは、いずれも無職の▽江東区北砂四、矢内智行（２２）＝別の盗品譲り受け容疑事件で逮捕▽同荒川区西日暮里一、藤川幸雄（２０）＝同＝の二容疑者。

　調べでは、四人は昨年十二月四日、宇都宮市内の無職男性（８０）宅へ、男性の二男（４２）を装い「女を妊娠させて子どもが生まれた。友達にも借金がある。百三十五万円を貸してほしい」と電話。男性が指定された銀行口座へ金を振り込むと、さらに「まだ残りがあった」などと要求して振り込ませ、二回で計二百四十万円をだまし取った疑い。

　四人は小中学校時代の元同級生や友人。矢内容疑者は、警視庁がヤミ金融事件で摘発した指定暴力団山口組旧五菱会傘下のヤミ金店長を務めたことがあり、主犯格の畠田容疑者も元ヤミ金業者だという。

　四人は東京都江戸川区内のマンションの一室に事務所を設けて、プリペイドカード式の携帯電話で栃木、新潟両県の電話帳を使い電話をかけていた。電話口に出る“役者”や、金の引き出しなど、役割を分担しており、畠田容疑者はほかの三人に日当一万円と歩合に加え、騙し取った金額に応じて一万−三万円の特別報酬を与えていたという。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20040630/lcl_____kgw_____001.shtml