2004年06月25日(金) 03時37分
「挑戦の時代は終わった」週刊ポストが脱ヌード(読売新聞)
小学館発行の週刊誌「週刊ポスト」が、先月24日発売号からヘアヌードの掲載をやめ、今月28日発売号からはバストが露出したヌードも原則として載せないことにした。掲載をやめてからも販売部数に大きな変化はないといい、同誌編集部は「ヘアヌードに挑戦した時代は終わった」と話している。
ヘアヌードが週刊誌に掲載されるようになったのは1990年代。女優の写真集をきっかけに注目され、一般の書店やコンビニで販売される週刊誌にも載るようになった。
69年創刊の同誌も、10年ほど前から毎号のように掲載、売り物にしてきた。
同誌の海老原高明編集長が振り返る。「わざわざ隠すのは変という思いがあり、『表現の自由』『芸術性』の観点から掲載した。読者に受け入れられたと思うが、インターネットなどに画像が氾濫(はんらん)し、載せる必要性も必然性もなくなった」
ただ、ニュースになる可能性がある時は、その都度、判断するという。
東京都は、わいせつ、残虐な内容の有害図書を他の雑誌類と区別して店頭に置かせるなど、条例による規制を強化しているが、海老原編集長は「結果的に東京都の規制と同じ方向になっただけ。あくまで独自の判断」としている。
週刊ポストの方針転換について、ライバル誌「週刊現代」(講談社)は「コメントを差し控えたい」と静観の構え。「アサヒ芸能」(徳間書店)は「ニーズがあるから掲載している。やめる予定はない」と言う。
過激さを増す週刊誌のヘアヌードは、航空各社が「乗客に不快感を与える」として機内サービスをやめたり、図書館が「袋とじ」の部分を外したりする動きが広がったこともある。
日本ABC協会の調査によると、昨年下半期の平均販売部数は、週刊ポスト約62万8000部、週刊現代約59万3000部。
ヘアヌードが目新しさを失うにつれ、それを売り物にする週刊誌の部数は減少。ポストもピーク時の96年に比べて3割近く減っている。今回の方針変更は、過激なヌードを売り物にしないことで、高齢者層などに読者層を広げる狙いもあるという。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040625-00000501-yom-soci