2004年06月25日(金) 22時54分

静岡県警、９８年度以降も不正支出３１９万円（読売新聞）

　静岡県警は２５日、１９９５年度に約９４０万円の不適正な会計処理が発覚した総務課で、９８年度以降も約３１９万円に上る旅費の不正支出があったことを明らかにした。関係書類が保存されていない９６、９７年度についても、「不適正支出による捻出（ねんしゅつ）金があったと推定される」とした。

　９８年度から旅費が個人口座への振り込みとなり、県警は「不正はしにくくなったはず」と説明していたが、その後も不正支出を続けていた。県警は、９５年度分を含め、本部長経験者らから集まった計約１０００万円を今月末に県に返還するという。

　この問題で、警察庁は同日、当時の県警本部長の小林武仁警視監（警察大学校長）を減給１００分の２０（１か月）、警務部長の門田渉警視長（中部管区警察局広域調整部長）と竹内浩司警視長（警察庁暴力団対策課暴力団排除対策官）を同１００分の１０（１か月）の処分とした。県警は、当時の総務課幹部ら６人を本部長訓戒（２人）、戒告（４人）とし、旅費事務担当者７人を口頭厳重注意とした。

　県警によると、新たに判明した不正支出は、９８、９９、２０００年度の延べ５８７人分の旅費。総務課の事務担当者が預かった課員の印鑑などを使い、架空の旅費を請求したり、公用車を使ったのに交通機関を利用したことにしたりしていたという。

　９８年春の人事異動期にはプール金約１５万円が引き継がれていたことも判明。不正支出のうち、約２６０万円については本部長激励費・慶弔費、電気製品の購入などに使われたことが確認されたが、残りは使途がはっきりしていない。

　◆警察庁が適正執行を指示◆

　静岡県警の不正経理問題を受け、警察庁は２５日、旅費の適正な執行を図るよう全国の警察本部に指示した。内部監査の際には、必要に応じて出張者から聞き取り調査を行うことなどを求めている。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040625-00000412-yom-soci