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2004年06月25日(金) 16時21分

人身事故11件再調査 三菱ふそう欠陥隠し産経新聞

警察庁指示 処分見直しなど検討
 三菱ふそうの欠陥隠し問題で、大阪や兵庫、奈良など八府県警が警察庁の指示などに基づき同社のトラックなどが起こした十一件の人身事故についても事故原因の再調査に乗り出していることが二十五日、分かった。警視庁と神奈川、山口両県警はすでに二件の事故の再調査などを進めている。各県警は欠陥部分と事故との因果関係を慎重に調べ、過失を指摘された運転手らの処分見直しも検討する。
 再調査の対象は、平成六年四月から昨年二月にかけ、神奈川、静岡、岐阜、奈良、宮城、山口、愛媛、兵庫の各県と東京都、大阪府で起きた人身事故。三菱ふそうが欠陥があったことを公表した大型車で、人身事故があったとする事案のうち、各警察本部が交通事故と認定した十三件。
 このうち、警視庁が昨年一月に起きた事故の再調査をすでに開始。山口県で十四年十月に起きた死亡事故については神奈川、山口両県警の共同捜査本部が業務上過失致死容疑で三菱自動車の元社長らを逮捕している。
 再調査が始まった十一件の事故は、車両が同社のトラックや観光バス、路線バスなどで運転手や乗客らがけがをした。
 同社が公表した資料によると、事故を起こした車両はプロペラシャフトが脱落して走行不能になったり、ブレーキの不良で別の車両に追突するなどした。急ブレーキでバスのシートが倒れて乗客がけがをした事故もあった。
 各警察本部は同社が公表した資料を基に事故の発生場所や日時などを特定。今後、車両の運転手や事故処理を担当した警察官から話を聴き、事故の状況を再確認する。
 同社は五月二十日、大型トラックのクラッチハウジングに設計上の欠陥があったことを公表。今月十四日にはブレーキなどの不具合百五十九件で人身事故十三件が起きていたことを発表した。(産経新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040625-00000037-san-soci