2004年06月25日(金) 12時59分

「心付け」の請求は違法　葬祭会社に３０万賠償命令（共同通信）

　葬儀の混乱の中、「心付け」などの名目で本来不要な金を支払わされたとして、兵庫県川西市の男性会社員（５４）が冠婚葬祭大手「ベルコ」（大阪府池田市）に約９０万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁伊丹支部は２５日までに、約３０万円の支払いを命じた。
　原告側代理人の弁護士によると、葬儀費用に関し消費者と業者が争った訴訟は珍しく、心付けをめぐる判決は初めてという。
　判決理由で和田三貴子裁判官は「顧客と業者では葬儀の知識に関し格段の差異があり、顧客が圧倒的に不利な立場にある」と指摘。「（ベルコが）心付けについて、支払いが任意であると告知せずに支払いを受けたことは社会的に相当性を欠く」と述べ、１０万円の慰謝料などを認めた。
　判決によると、会社員は２０００年４月、父親の葬儀をベルコに委託。正規の費用以外に川西市営の火葬場職員や霊きゅう車の運転手らへの心付けとして計４万３０００円を請求され、心付けを含む葬儀代金計約１１８万円を支払った。（共同通信）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040625-00000107-kyodo-soci