2004年06月24日(木) 00時00分
「手抜き」耐震工事、14橋で見つかる(朝日新聞・)
県が発注した橋の耐震補強工事のうち、14カ所の橋で設計より5センチ以上短いアンカーボルト253本が使われていたと23日、県が発表した。本来は64・5センチ必要なのに6・8センチのボルトが使われていたケースもあったという。県は、施工した9業者を指名停止にしたうえで、工事のやり直しも求めている。
アンカーボルトは、直下型地震などで橋げたの落下を防ぐための金属の棒で、95年の阪神大震災を機に取り付けられるようになった。ところが、02年に、岐阜県で規定より短いボルトが使われていたことが発覚。県も昨年11月から、独自に調査を開始していた。
県によると、超音波装置で50橋のボルト8322本を調べたところ、14橋で欠陥が判明。植木町の「第2轟橋」では、57・7センチの不足も見つかった。同橋の補強工事を施行した業者は「鉄筋にあたったため短く切った」と釈明したが、設計書では規定の長さがあるとされていた。
県道路保全課は「直下型地震では欠陥1カ所でも、橋げた落下の可能性はある」と指摘する。
県は、施行した9業者を17日付で2〜1カ月の指名停止にするとともに、業者負担で工事のやり直しを求めた。すでに倒産していた業者もあり、県負担で工事を行うという。
(6/24)
http://mytown.asahi.com/kumamoto/news02.asp?kiji=3545
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