悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
三菱重工業長崎造船所が建造し、昨年3月に就役した海上自衛隊の護衛艦「おおなみ」(基準排水量4650トン)のマストのポールに亀裂が見つかり、ポールの一部を交換していたことが23日分かった。溶接ミスが原因とみられる。
防衛庁によると、亀裂が見つかったのは今月1日。神奈川県の横須賀基地に停泊中、ポールの上部が曲がっているのに気づいた乗員が点検したところ、ポールの上端から約2.6メートルの場所に、縦に約15センチの亀裂が入っているのを見つけた。
ポールには航空灯などが取り付けられている。放置すれば折れる恐れもあったため、海自は三菱重工業に連絡し、同社は4日から8日まで同社横浜製作所でポールの一部を交換した。ポールは四角柱のような形で、金属板をつなぎ合わせた構造になっているという。
海自は同型のマストを装備する護衛艦を計12隻保有している。7日までに全艦を点検したが、「おおなみ」以外に同様の不具合は見つからなかった。防衛庁では「通常では起こりえない不具合だ」としており、同社には溶接業者への教育を徹底し、社内の品質管理体制を見直すよう申し入れた。同社は謝罪し、再発防止を約束したという。
「おおなみ」の建造費は約640億円。昨年3月に就役し、横須賀基地第1護衛隊群に所属している。昨年12月には長崎造船所で年次検査も実施されていたが、不具合は見つかっていなかったという。
同社広報・IR部は「本件については真摯(しんし)に受け止め、ただちに対応させていただいた。これまでも不具合が出ないようやってきたが、今後も最善の努力をしてまいりたい」としている。
(06/23 18:41)