2004年06月23日(水) 12時29分
三菱自への増資差し止めず 重工株主の仮処分申請却下(共同通信)
欠陥隠しなど不祥事が相次ぐ三菱自動車支援のためグループ企業が多額の増資を引き受けるのは違法として、大阪市の特定非営利活動法人(NPO法人)「株主オンブズマン」会員で三菱重工業の株主が、同社社長に増資差し止めを求めた仮処分申請で、東京地裁は23日、却下する決定を出した。
決定理由で西岡清一郎裁判長は「相次ぐリコール隠しの発覚で、市場の信頼が急速に失われつつある中、破たんを防ぐにはできるだけ早い支援が必要だ」と指摘。「三菱自の株を多く保有し、年400億円規模の取引がある三菱重工が支援を行う経営判断には合理性がある」とした。
決定書などによると、三菱自は5月、総額4500億円の支援要請や人員の大幅削減などを柱にした経営再建計画を発表。三菱重工などグループ3社が千数百億円の増資引き受けを決めた。
株主側は「安全性を軽視した企業体質が改善されないままの増資は違法」と主張し、5月末に仮処分を申し立てていた。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040623-00000120-kyodo-soci