2004年06月19日(土) 03時41分
ヤフーBB情報流出、森被告ら株価操作も狙う計画書(読売新聞)
インターネット接続サービス「ヤフーBB」の加入者情報流出事件で、恐喝グループ主犯格の森洋被告(67)と、冨安泰生容疑者(24)らが、加入者情報を現金に換えるための手口を書いた「犯行計画書」を作成していたことが18日、警視庁捜査1課の調べでわかった。
森被告らは、「ソフトバンクBB」(本社・東京)側を恐喝するだけでなく、加入者情報流出の事実を公表して、同社の株価を操作することまで考えていた。
犯行計画書は、森被告が冨安容疑者に作らせたとみられており、森被告の関係先から押収された。
調べによると、A4判のワープロ書きの文書数枚に記載された計画書には、データベースに侵入して抜き取った「ヤフーBB」の加入者情報を使って、どのように現金を手に入れるかが記されていた。
その方法として、「ソフトバンクBB側に加入者情報を入手したことを伝え、現金を脅し取る」「名簿をライバル会社などに売却する」などの“換金方法”のほか、「情報流出を公表することで、ソフトバンク・グループ関連企業の株価を下げるなどの操作を行い、株の売買で利益を得る」などの手口も記されていた。さらに、それぞれの方法について、「確実に金になる」「もうけが少ない」「逮捕される可能性がある」などと書き込まれていたという。
計画は、昨年6月ごろの加入者総数の「470万人」の情報を前提に練られていたことから、計画書の作成も同時期だった可能性が高く、その後、数々の手口を検討した結果、最終的に恐喝という手段を選んだとみられる。
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この事件で、東京地検は18日、職業不詳の冨安容疑者と、無職森琢哉容疑者(35)を恐喝未遂ほう助の罪で東京地裁に起訴した。両容疑者は恐喝未遂容疑で逮捕されたが、同地検は、主体的に恐喝を行う意思までは認められないとして、ほう助罪を適用した。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040619-00000301-yom-soci