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2004年06月18日(金) 22時19分

「アカネ色素」使用食品の販売自粛要請 実験で発がん性朝日新聞

 厚生労働省は18日、食品着色料「アカネ色素」に高い発がん性が認められたとして、この色素を使ったハムなどの食肉加工品などについて、製造、販売や食べることを自粛するよう、食品メーカーや各自治体、消費者団体に通知した。今後、食品安全委員会が健康を損なう恐れがあると判断すれば、厚労相が使用を禁止する見通しだ。

 同省によると、食肉加工品以外にアカネ色素が使われている食品は、かまぼこなどの水産加工品、菓子類、清涼飲料水、めん類、ジャムなど。アカネ色素は03年度に約3トンが生産されているが、使われた食品の流通量は確認できていない。また、ベトナムや中国から菓子類など約23トンが輸入されている。使用した食品の表示欄には「アカネ色素」「着色料(アカネ)」などの記載があり、消費者に注意を呼びかけている。

 アカネ色素は、アカネ科の植物「セイヨウアカネ」を原料とした天然添加物で、黄色や赤紫色に着色する場合に使われる。

 国立医薬品食品衛生研究所が動物実験を実施。最近になって、アカネ色素が5%混入したえさを2年間与え続けたマウスのうち、雄の80%が腎臓がんを発症したという。

 東京都内のスーパー2店舗で、ハムなど食肉加工品、かまぼこ、菓子などの表示欄を調べたところ、問題の色素を含んだものはなかった。「西武百貨店」「そごう」の広報担当者によると、各店舗に食品を納入している取引先の一部に問い合わせたが、「色素を含んだ食品は納入していない」との回答だった。今後、全取引先に確認していくという。

(06/18 19:38)

http://www.asahi.com/national/update/0618/035.html