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一般市民が刑事裁判の審理に参加する制度を定めた裁判員制度法をめぐって、全国の高裁長官や地裁所長らが集まった最高裁の会議で１７日、「法律の条文をいくら読んでも、どんな形で運用すればいいかわからない」などという不安の声が相次いだ。制度の骨格しか決まっておらず、運用の舞台となる地裁のベテラン裁判官も、具体的な運用は想像しづらいようだ。
この日の「長官・所長会同」で、町田顕最高裁長官が裁判員制度の円滑な導入について意見を求めた。これに対し、主に刑事裁判出身の所長から「一つの事件に何人ぐらいの裁判員候補を呼べばいいのか」「裁判員になれない不適格事由の有無を確かめるのに、何分ぐらいかけて質問すればいいのか」と不安の声や疑問が続出した。
朝日新聞社が今春実施した世論調査でも、裁判員に選ばれた場合に「参加したくない」と答えた人が５２％を占めるなど、裁判員となりうる国民の側にも制度への不安が少なくないことが明らかになっている。(06/17 23:37)