2004年06月17日(木) 14時27分
弁護士装う架空請求急増 個人名郵便で催促 仙台(河北新報)
身に覚えのない借金の返済を架空の弁護士名で迫る郵便物を送りつける違法行為が仙台市で相次いでいる。「法的措置」「強制執行」など、もっともらしい専門用語を並べる手口で、仙台市消費生活センターが注意を呼び掛けている。
30代の男性の元に5月半ば、借金の取り立てを通告する封書が届いた。差出人は「特別金融機関弁護士協会」と称する団体の弁護士。金融機関から債権を引き継いだという。
「2日以内に連絡しないと裁判所の決定で信用情報機関のブラックリストに永久登録する」「弁護士や裁判所特務執行員が自宅や勤務先に出向き取り立てをする」と脅し、書面記載の携帯電話の番号に電話するよう要求している。
男性は借金の心当たりがなく、消費生活センターに通告。差出人の団体、弁護士ともに実在していないことが分かった。
20代の男性にも同じころ、同様の封書が舞い込んだ。借金の覚えはなかったが、弁護士名のいかにも本物らしい催促に、危うく電話しそうになったという。連絡先が携帯電話の番号であることに家族が不審を感じて制止し、難を逃れた。
弁護士を装う架空請求はこれまで、法律事務所名で金融機関と連名で行われるケースが多かったが、信用度を高めようと、4月以降は弁護士の個人名で要求する形に変わりつつある。消費生活センターに寄せられた相談も4月が3件、5月が27件と急増した。
センターは(1)書面の番号には電話をかけない(2)借金に覚えがなければ無視する(3)借金があるなら借りた会社に確認する—の3つを注意点に挙げ、「まずは債権回収業というものを信じないことが大切だ」としている。
(河北新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040617-00000014-khk-toh