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無料の電子メールサービスを巡り、米大手のつばぜり合いが激しくなってきた。従来無料メールの容量は2メガ〜4メガバイト程度に限られていたが、インターネット検索最大手の米グーグルがその250倍以上の容量を無料提供する方針を明らかにしたのを契機に、容量の拡大競争が始まった。こうした競争が日本に飛び火する可能性もある。
米ヤフーは15日から、これまでは4メガだった無料ウェブメールの容量を、25倍の100メガまで引き上げた。米ヤフーのヘレナ・マウス広報担当は「グーグルの発表前から、容量拡大を検討していた」と説明する一方で、「この分野が非常に競争が激しいことはよく認識している」とライバル社を意識した発言も出た。
これまでの無料メールサービスの利用者は、メールが数メガの容量に収まるようにメールを随時削除する必要があった。しかし、100メガから1000メガの容量を持つ無料メールの登場で、こうした面倒な作業はほとんどせずに済む。
マイクロソフトが運営する無料ウェブメール、「ホットメール」の現在の容量は、2メガにとどまる。ヤフーの容量引き上げに対し、マイクロソフトは「ホットメールのサービスや機能の向上は計画中。どの程度の容量が利用者にとって使いやすいのかなどを調べている」と説明、将来的な容量引き上げの検討を進めているものとみられる。
火付け役のグーグルの無料メール「Gメール」の容量は、ライバルを大きく超える1000メガ(1ギガ)。4月初めから始まった試験運用が今も続いており、依然として一般向けのサービスは開始されていない。しかし、ネット競売大手の米イーベイのサイト上では、試験用の「Gメール」が数ドル程度で活発に取引される人気ぶりだ。
日本のヤフーが提供する無料ウェブメールの容量は6メガ。同社は容量引き上げの可能性について、「米国の動向は注視しているが、日本でどうするかは今のところ決まっていない」と言う。一方で、グーグルの日本法人は「期限は決まっていないが、日本でも米国同様にGメールのサービスを提供する予定」と話している。
ネット大手各社が無料メールサービスに力を入れるのは、利用者を定期的に呼び込むのに役立つためだ。自社サイトを熱心に訪れてくれる人が増えれば、広告収入増につながったり、別の有料サービスの利用につながったりするため、各社は利用者の囲い込みにしのぎを削っている。 (06/17 07:04)