2004年06月14日(月) 00時00分
津島市、下水道値上げへ(朝日新聞・)
艶金興業工場閉鎖
収入4割減響く 津島市の公共下水道使用量のうち約41%の使用量を占めていた染色加工の艶金興業(本社・尾西市)の津島工場が5月20日に閉鎖されたことに伴い、年間約1億円の使用料収入減を補うため、使用料の値上げが避けられないことが11日分かった。市は今秋にも市水道料金等審議会を開き、増額の幅を検討するという。
6月定例市議会の一般質問の答弁で、市側が明らかにした。
市水道企業局によると、艶金興業津島工場(同市柳原町3丁目)の03年度の下水道使用量は約114万7千立方メートルで、料金は約1億237万円。00〜03年度に同工場が市に納めた使用料は、平均で市全体の下水道使用料の約41%を占めてきた。
しかし、国内の繊維産業の状況が悪化する中、同社は経営の効率化のため、5月20日に同工場を閉鎖した。
市は、02年度に平均12・4%の下水道料金の値上げを実施。その結果、同年度の下水道事業会計の収支は、約1370万円の黒字となった。しかし、今回の同工場閉鎖の影響で、「赤字への転落は避けられない」(同市水道企業局)という。
市の下水道は、繊維関連の工場排水の浄化と雨水対策を目的として57年に供用が始まった。下水道が整備されているのは市内の660ヘクタールの市街化区域のうち177ヘクタールで、事業所と一般家庭合わせて3534戸の下水を処理している。
供用開始が早く、全体の使用量のほとんどを繊維関連の工場が占めるため、料金は一般家庭(月20立方メートル使用)で1312円、業務用(月千立方メートル使用)で8万9250円と、県内でも最低の水準に抑えられていた。
市水道企業局の村田利郎局長は「収入減を補うため、料金を値上げせざるを得ない。具体的な値上げ幅は審議会で議論してもらい、市民にも現状をよく説明したうえで、理解していただけるよう努力する」と話した。
(6/12尾張近郊版)
(6/14)
http://mytown.asahi.com/aichi/news02.asp?kiji=9612
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