2004年06月14日(月) 22時18分
手かざしで病気治癒、団体の上告棄却…入会金返還訴訟(読売新聞)
手をかざして病気を治せるとの詐欺的商法で会員を集めたとして、任意団体「健康を守る会・泰道」(佐賀県、1997年解散)に対し、長崎、福岡両県内の元会員や遺族計69人が入会金の返還などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(滝井繁男裁判長)は、同団体側の上告を退ける決定をした。決定は11日付。
同団体を巡っては、佐賀、長崎、福岡の3地裁で同様の訴訟が起こされたが、今回の決定で3訴訟とも元会員らの勝訴が確定し、終結した。
同団体は、手をかざすことによる「生命の作用」で病気や痛みを和らげられるとして、会員を集めた。96年に被害対策弁護団が結成され、3県内の元会員らが「効果がない治療法のために多額の金銭を支払わされた」などとして提訴。
2審・福岡高裁は、長崎訴訟について入会金など約3450万円、福岡訴訟について約6500万円の返還を命じる判決を言い渡し、同団体側が上告した。
佐賀訴訟は、入会金返還分と慰謝料計約6000万円の支払いを命じる1、2審判決が、今年2月の最高裁決定で確定している。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040614-00000412-yom-soci