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元北海道・沖縄開発庁長官の稲垣実男容疑者(76)が社長を務めていた投資会社「キャピタルインベストジャパン」の出資法違反事件で、同社は、別の企業が所有していた東京・新宿区のオフィスビルを「自社ビル」と偽り、「ビルの売却代金で元金は返却できる」などと宣伝していたことが警視庁生活経済課の調べでわかった。
同課では、キャピタル社が営業開始当初から出資金をだまし取ることを目的としていた疑いがあるとみて、詐欺容疑での立件を視野に捜査を進めている。
キャピタル社は2002年1月、休眠状態にあった土木工事会社を現社名に変更するとともに、新宿区市谷田町にある12階建てビルの3階に事務所を置いて出資金集めを始めた。
生活経済課の調べによると、この際、社内で「会長」と呼ばれていた越智功容疑者(67)(出資法違反容疑で逮捕)が、ビルを所有していた企業に対し、「債権を持っている」などと主張して、強引に使い始めたという。
ビルの所有企業は当時、銀行などに多額の債務を負っており、同年3月には、整理回収機構から競売を申し立てられた。しかし、越智容疑者らは、ビルが競売で売却される直前の昨年2月ごろまで入居し続けた。
越智容疑者らは最近まで、同社のパンフレットに、このビルの写真を「自社ビル」として掲載。出資金を集める際も、顧客に「このビルは、私どもの建物」「事業に失敗しても、顧客にはこのビルの売却代金で元本を返却するので安心」などと話していたという。
パンフレットには、外国人スタッフが会議している様子を撮影した写真が掲載されていたが、関係者によると、同社に外国人が出入りしたことはなかったという。さらに、会社概要には「フィリピンに2億平方メートルの軽石採取権利買収」「宮崎2コース、広島、神戸、宇都宮のゴルフコース(に投資)」「投資総額80億円」などと記載されていたが、そうした事実はなく、同課では、越智容疑者らが出資金をだまし取るために虚偽のPRをしていたとみている。