2004年06月11日(金) 19時57分

沖縄版の教科書を作成　地上戦など正確に記述（共同通信）

　琉球大の高嶋伸欣教授は１１日、沖縄戦をはじめ沖縄の歴史や現状を正確に盛り込んだ中学社会科教科書を作成する計画を明らかにした。２００８年度の検定に申請を目指して、歴史と公民の教科書をつくる予定。
　執筆するのは高嶋教授ら同大教育学部の教官など１７人のチーム。
　同教授によると、これまで東京や大阪で発行された教科書は、硫黄島などの戦闘を見落として沖縄戦を「国内唯一の地上戦」と表現したり、１９４５年３月２６日に米軍が慶良間諸島に上陸したのに、沖縄戦開始の日付を「４月１日」と記述したりするなど誤りが目立った。
　一方、琉球大に入学した地元学生が沖縄戦や米軍基地の実態に関する詳しい知識を持っておらず、地域に根差した教育の必要を感じたのが、今回の取り組みのきっかけという。
　歴史教科書では沖縄戦以外に、アジア各国と盛んに交易をしていた琉球王朝時代をクローズアップするほか、公民に米軍統治下の自治獲得運動なども盛り込む予定。（共同通信）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040611-00000254-kyodo-soci