2004年06月11日(金) 13時16分
IE に重大な脆弱性、MS は月例スケジュール外でも対応を検討(japan.internet.com)
Microsoft (
NASDAQ:MSFT ) が、同社の Web ブラウザ『Internet Explorer』(IE) にみつかった、2つの「極めて危険」な脆弱性に対応するため、月例化したセキュリティ情報公開スケジュールから外れて、脆弱性に対応することを検討している。
同社広報担当によると、現在 IE の脆弱性を悪用する攻撃法について、公になっている情報を綿密に調査している段階という。同社は、「顧客を守るために最善の対策をとるため、各報告内容を精力的に調査している。対策としては、月例セキュリティ情報を通じて修正プログラムを公開するだけでなく、顧客の要望次第ではスケジュールから外れて対応することも検討している」とした。
セキュリティ対策会社
Secunia によれば、同脆弱性をつくことで、対象システムのローカルファイルを開いたり、IE のセキュリティゾーンを回避して、インターネットゾーンの悪意のあるソフトウェアを、緩い制限の下で実行できるという。
同脆弱性は、最新の修正プログラムを適用した IE 6.0 でも確認済みだが、『Windows XP Service Pack 2』のベータ版を適用した環境では問題が起きないと、Secunia は発表した。同社はこの脆弱性の危険度を、最大の「極めて危険」としている。
ある専門家が、公式対応に先んじて、同脆弱性をつく悪質なマーケティング例が既に存在することと、その実施例を公開メーリングリスト上で
開示 して以来、セキュリティ関連のメーリングリストや掲示板では論議が活発化した。この情報では、同脆弱性を悪用してアドウェアプログラムやブラウザ用ツールバーを、システムにインストールする方法を示している。
Microsoft は、攻撃コードを意図的に利用した、悪質なマーケティング行為で損害を与えることについて「犯罪行為」とし、「このような行為に及んだ個人もしくは団体を起訴するため、捜査当局へ積極的に協力していく」と警告した。
また一時的な対策として、同社は企業顧客に対し、IE のセキュリティ設定でローカルゾーンの
セキュリティ強化 を勧めている。
Secunia の
セキュリティ勧告 によると、同脆弱性を悪用するためには、ユーザーを騙して攻撃用に作成した HTML ドキュメントに誘導する必要があるという。ユーザーは、IE のアクティブスクリプト機能を無効にすることで、問題を回避できる。
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