2004年06月11日(金) 04時42分
社長報酬も借金返済に 違法知りつつ稲垣容疑者(共同通信)
投資顧問会社「キャピタルインベストジャパン」(東京都新宿区)による出資法違反事件で、逮捕された元北海道・沖縄開発庁長官の稲垣実男容疑者(76)が、社長報酬も受け取らずに自らの借金返済に充て、違法な金集めに手を貸し続けていたことが11日、警視庁の調べで分かった。
調べによると、稲垣容疑者には10数億円の借金があり、このうち数千万円はキャピタル社の関係者からだった。稲垣容疑者は2002年1月、当時キャピタル社の役員だった現社長の西野日出夫容疑者(65)=出資法違反容疑で逮捕=から借金返済のため社長就任を勧められたという。
稲垣容疑者は社長就任の際、金融庁にキャピタル社の勧誘方法について相談し「出資法違反になる」と指摘されたにもかかわらず、西野容疑者の申し出を引き受けた。
同社が高配当をうたい文句に、10—80代の顧客217人から集めた約6億7000万円のうち、役員報酬は計約1億3300万円だったが、借金を背負った稲垣容疑者にはほとんど支払われた形跡がなかった。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040611-00000020-kyodo-soci