2004年06月11日(金) 20時21分
オレオレ詐欺 5カ月間の被害総額、昨年の3倍に−−だます手口多様 /鳥取(毎日新聞)
◇「返さないと息子を北朝鮮に…」
今年5月末までの5カ月間で、県内で発生したオレオレ詐欺の被害総額が約3700万円と昨年の約3倍になっていることが10日、県警捜査2課のまとめで分かった。架空請求詐欺の被害総額も約1300万円に上った。1件当たりの被害額が高額化する傾向があり、県警は「脅迫めいた言動におびえることなく、警察に電話などで相談を」と呼び掛けている。【松本杏】
電話で子どもなどのふりをして現金をだまし取るオレオレ詐欺は、交通事故示談金▽保証金・借金返済▽警察官・弁護士を装う▽家族の監禁を装う——など、だます口実が多様化。「息子に150万円貸している。今日中に返さないと北朝鮮に行かせる」「おばあちゃん、交通事故を起こして修理代に3000万円いる」などと要求するケースがあった。発生件数は、昨年1年間の36件(既遂20件)に対し今年は23件(19件)。
架空請求詐欺は、携帯電話のメールを使って架空の有料サイト利用料金を請求するなどして現金をだまし取る手口。県内で13件発生したが、「身上調査の結果、あなたの驚くべき経歴が明らかになった。報告書の訂正には50万円必要」と探偵事務所を装うなどして詐取するという。
県警は、事故や借金の対象となった本人や家族に事情を確認▽相手の「オレオレ」に対し自分から「○○ちゃんか」と名前を名乗らない▽身に覚えのない返済請求や支払い請求は無視——などを被害の未然防止策として挙げ、警察や金融機関の窓口の職員に相談するよう呼び掛けている。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040611-00000001-mai-l31