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2004年06月10日(木) 00時00分

オレオレ詐欺 県内被害さらに拡大朝日新聞・

  県内でオレオレ詐欺の被害が相次いでいる。今年に入って、9日までに19件発生。昨年1年間の22件を大幅に上回るペースだ。高齢者が中心だった被害は30代にまで拡大し、手口も巧妙になっている。県警は「振り込む前に十分確認を」と呼びかけている。

  県警捜査2課によると、オレオレ詐欺の被害額は今年、9日までで計約2432万円。03年の年間2542万円を半年で追い越す勢いだ。

  被害は全国で続出しており、警察庁のまとめでは今年4月の全国の被害額は11億円。月間では過去最高だった。

  オレオレ詐欺は県内では昨年5月ごろから急増した。当初は孫や息子を装って高齢者をだます手口が主流だったが、最近は警察官を名乗ったり、電話口に泣き役や脅し役ら複数の人物が出てきたりして手口が巧妙化。昨年は64歳が被害者の最年少だったが、今年は30代4人、40代2人、50代7人と年齢層に関係なく被害が広がっている。

  現金の振込先として指定されるのは関東地方の口座が中心。振り込んだ直後に引き出されるケースが多く、犯行グループの一味が関東地方にいるとみられている。携帯電話をつないだまま指示を続けるなど、最近は手口が酷似したケースも相次いでいる。

  県警は昨年12月、口座開設にかかわったとされる4人を詐欺容疑で逮捕したのをはじめ、既に計24人を逮捕、3人を指名手配しているが「あの手この手で攻めてくる犯行を劇的に減らすのは難しい」という。

  県警はポスターや交番便りなどで新しい手口を紹介する一方、金融機関には未然防止のための協力を呼びかけている。

  大分銀行は昨年10月から、各支店の現金自動出入機(ATM)コーナーに注意を呼びかけるポスターを張った。「孫が大変なことになった」という客の振込先を不審に思った行員が被害を防いだ支店もあったという。





 県内であった主な手口

 ●風邪とごまかす

  「友達の保証人になったが、逃げたのでおれが払わなならん」と孫を名乗る男から電話。声が変だと尋ねると「風邪をひいた」と言ってごまかした

 ●警察官装う

  警察官を名乗る男から「ご主人が交通事故を起こし、相手の車の妊婦がけがをした。示談金に100万円が必要」と電話

 ●「臓器手術に必要」

  「お宅の息子が事故に遭った。臓器手術に200〜300万円かかる」と電話

 ●泣き役、指示役

  次女を装った女から「サラ金の借金を返せず、東京に連れて行かれる」と泣き声で電話。男が代わり、約120万を振り込むよう指示した

 ●携帯電話で指示

  暴力団員を名乗る男が「息子が金を返さない」と電話。男は携帯電話の番号を聞き出していったん電話を切ったが、間髪入れずに携帯に電話してつないだままにし、振り込みが終わるまで指示を続けた

(6/10)

http://mytown.asahi.com/oita/news02.asp?kiji=4383