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高値で売るために「新潟産」「魚沼産」などと偽るコシヒカリの横行に悩まされてきた新潟県は、全県のコシヒカリの作付けを来年、県独自のいもち病抵抗性品種に切り替えるのを機に、この品種に特有のDNAを目印として真の県産を識別する手法を開発した。独自品種は「県外不出」とするので、偽物を一掃できると期待している。
DNA分析の発達で、他の品種の米をコシヒカリと偽るような行為は、盛んに摘発されるようになった。だが、同一品種で産地を偽られると、従来のDNA分析では見抜けない。頭を痛める同県にとって、来年は絶好の機会となる。
同県は、十数年前から新たないもち病抵抗性コシヒカリの開発に取り組み、これまでに6品種を開発。来年の作付けから、農協を通じたコシヒカリの種苗の供給をこれらの品種だけに限定して、全県一斉に減農薬栽培に踏み切る。
同県は、これらの新品種を他県には栽培させない方針。同時に、新品種は従来のコシヒカリとDNAにわずかな違いがあるため、それを目印として分析機器で識別する方法も開発した。
「県外不出」策とDNA分析の組み合わせによって、「新潟産」の真偽判定が可能になった。同県農産園芸課の和田正弘副参事は「偽物の流通に対する大きな抑止力になる」と期待する。
流通業界からも「新潟産コシヒカリの量は限られ、識別できるようになれば価格が上がるだろう」との予測が聞かれる。
「魚沼」「佐渡」「岩船」など、県内の産地ごとに栽培する新品種の種類を変えれば、それらの間での識別も可能。県は、激化する産地間競争を背景に、トップブランドを擁する地域からのそうした要望に応えていくことを検討している。(06/09 11:44)