悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年06月09日(水) 03時50分

不具合隠し、元社長決定 三菱自「報告の範囲を限定」 幹部ら6人前後立件へ産経新聞

 山口県で平成十四年、三菱自動車(商用車部門が三菱ふそうトラック・バスに分社)が製造した大型トラックのクラッチ系統の欠陥により運転手が死亡した事故で、同社の河添克彦・元社長(六七)がクレーム隠し事件の発覚直後、不具合情報について国交省に報告する範囲を一部に限定する方針を決めていたことが八日、分かった。この決定を受けて同社は奈良県で起きた不具合による人身事故を報告していなかった。捜査当局もこの事実を把握しており、河添元社長ら幹部六人前後を業務上過失致死容疑で立件する方針を固めたもようだ。
 河添元社長のほか、三菱ふそう前会長の宇佐美隆被告(六三)=道路運送車両法違反(虚偽報告)罪で起訴=らも業務上過失致死容疑で立件される見通し。
 調べでは、同社は八年三−五月に三回にわたり対策会議を開き、クラッチハウジングの欠陥についてリコール(無償修理・回収)せず、ヤミ改修で対応することを決めた。
 国交省は十二年七月に発覚したクレーム隠し事件を受け、同社にすべての不具合情報を報告するよう要請したが、河添元社長はクレーム隠し事件の直後、不具合について「国交省に報告する範囲を限定する」との方針を決定。
 このため同社は、八年七月に奈良県で、クラッチハウジングの不具合により同社製大型トラックのプロペラシャフトが脱落し、後続車の運転手がけがをする事故が起きていたことを把握しながら、国交省に報告しなかった。
 捜査当局は、同社がこの人身事故を国交省に報告していれば、山口県の運転手死亡事故を防げた可能性があったとの見方を強めている。
 一連の調査・報告やリコールなどの届け出は、当時社長の河添元社長が行っており、当時の記者会見で河添元社長は「すべて出した」などと発言していた。(産経新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040609-00000019-san-soci