悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年06月08日(火) 11時09分

東京ゼネラル事件、情報労連の230億円が未返済朝日新聞

 不正経理事件で摘発された商品先物取引大手「東京ゼネラル」(福岡市)に運用を委託していた「情報産業労働組合連合会」(情報労連)の年金付き生命共済の積立金303億円のうち、約230億円が未返済であることがわかった。情報労連は積立金を組合員に無断で解約して同社に運用を委託しており、すでに担当役員や担当者に対して減俸や退職金の全額返済を求める内部処分を決めている。

 情報労連は、NTT労組などで構成する有力労組。情報労連によると、東邦生命(99年6月に破綻、事業譲渡)に積み立てていた生命共済の積立金303億円を93年10〜12月に3回に分けて解約し、東京ゼネラルに運用を委託。5年後に元利合計で約390億円の償還を受けることで合意していた。

 しかし、満期の98年末に戻されたのは運用利益分の約90億円のみ。その際、東京ゼネラルの飯田克己社長(66)からは、「元本は再運用したい。返済を待ってほしい」と言われたという。情報労連は、NTT労組に担保提供を頼むなどして金融機関から約300億円を借り入れ、不足分を穴埋めした。

 情報労連と東京ゼネラルは同年11月、同社が債務約390億円を負担する内容の「債務承認及び確認書」を締結。飯田社長が連帯保証人となり、同社や飯田社長個人が保有するグループ会社の株式や米ハワイのホテルを売却して返済することなどを盛り込んだ。

 しかし、同社が上海に所有していたビルの代物弁済(25億円)などでの返済額はこれまで約68億円にとどまっている。昨年7月以降は支払いが止まっており、焦げ付く可能性もあるとみられる。

 情報労連は今年1月、東京ゼネラルの実質破綻を受けて組合員に事情を説明。当時の役員や担当者に退職金の全額返済を求めるほか、現在の担当者の減俸処分を決めた。そのうえで「東京ゼネラルから1円でも多く債権回収を図るほか、事業剰余金で長期間かけて穴埋めしていく」と話している。(06/08 10:56)

http://www.asahi.com/national/update/0608/011.html