2004年06月08日(火) 12時18分
三菱ふそう、未届け不具合93件…人身事故20件(読売新聞)
三菱自動車の欠陥車問題を巡り、三菱ふそうトラック・バス(昨年1月に大型車部門が三菱自動車から分社)が、同社製の大型車について、93件の不具合が発生していたのに、リコール届け出を行っていなかったことが、8日わかった。
このうち29件は事故に直結しかねない重大な欠陥で、実際に約20件の人身事故が発生していたという。国土交通省では、同社が悪質なリコール隠しを行っていた疑いがあるとみて、調査に乗り出した。
国交省によると、新たに明らかになったのは、同社製のトラック、バスのうち、燃料タンクの脱落や、かじ取り部品の不具合などのトラブル。走行中に破損部品が脱落して、事故を引き起こしていたケースもあった。これらの不具合で死亡事故は発生していないという。
不具合は1992年から最近までのもので、2000年に発覚した「リコール隠し事件」の際にも隠し続けていた重大な欠陥も含まれている。
三菱ふそうでは今年3月、横浜市で母子死傷事故を引き起こした車軸周辺部品ハブの欠陥について、リコールを届け出。さらに、今年5月には、山口県で発生した死亡事故の原因となった、クラッチ部品の欠陥など計4件の欠陥隠しを行っていたことを公表。国交省では、ほかにも欠陥隠しがないかどうか、同社に追加調査を求めていた。
欠陥車問題を巡っては、三菱自動車も今月になって、2000年のリコール隠し事件以前から、26件の欠陥を隠し続けていたことを公表。計約16万台について、リコール届け出を表明している。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040608-00000003-yom-soci