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三菱自動車の欠陥車問題で、同社側が大型車について、これまでとは別の89件に上る不具合情報を国土交通省に報告していなかったことが新たに分かった。このうち、直接、間接的に事故につながりかねない欠陥は計37件あり、人身事故は21件起きていた。また、違法なヤミ改修も10件で実施していた。欠陥は、燃料タンクやプロペラシャフトの脱落など、他の走行車両に影響を及ぼすものも少なくないという。同社の安全管理のずさんさと隠蔽(いんぺい)体質が、また明らかになった。
国交省によると、三菱自動車の商用車部門が分社化した三菱ふそうトラック・バスから、4日になって92年10月以降に発生した97件の不具合について連絡があった。先月、リコールを届け出たクラッチハウジングの欠陥を含めて8件についてはすでに報告されたものだったが、残る89件については依然として未報告の情報だったという。
三菱ふそうは新たな不具合情報をA〜Eの5段階に分けて報告。事故に直接つながりかねないAランクは25件、間接的に事故につながりかねないBランクは12件だった。事故のリスクの少ないCランクや、すでにリコールを実施したが再度の確認が必要なDランク、各社との共通部品が原因のEランクは計52件。
AランクやBランクの欠陥では、燃料タンクやプロペラシャフトが走行中に脱落したり、パーキングブレーキが利かなくなったり、ハンドル操作ができなくなったりする可能性があるという。こうした安全に直結する情報については、国交省が再三報告を求めていたにもかかわらず、三菱側はこれまで隠していた。
こうした欠陥を原因とした人身事故は現在までに計21件に上った。国交省に届け出ずに個別に修理する違法な「ヤミ改修」は、クラッチハウジングの欠陥を含む計10件で実施されていたという。
国交省は三菱ふそうに対し、不具合や事故の詳細について説明を求めるとともに、リコールなどの対策が必要なものについては早急に措置を取るよう指示した。
(06/08 12:21)