2004年06月07日(月) 03時06分
<欠陥クラッチ>三菱自元社長から聴取 ふそう会長も聴取へ(毎日新聞)
三菱自動車(三菱ふそうトラック・バスに03年1月分社)製大型車のクラッチ系部品の欠陥問題で、捜査当局は6日までに、三菱自の河添克彦元社長(67)から任意で事情を聴いた。捜査当局は三菱ふそうの堀道夫会長(61)からも聴取する方針を固め、当時の幹部らのかかわりや責任を解明する。
三菱自は96年、クラッチ系統部品「クラッチハウジング」の破損について、リコール(無償回収・修理)を検討する会議を開き、危険性を認識していた。しかし、リコールせずにヤミ改修を決定。00年に発覚した「クレーム隠し事件」でも隠し続けた。02年10月、山口県でクラッチハウジングの欠陥が原因とされる大型車の死亡事故が発生。捜査当局は、業務上過失致死容疑で調べている。
河添元社長は、97〜00年に社長を務めており、00年に一連のクレーム隠しが明るみに出ながら、クラッチハウジングをリコールしなかった背景や欠陥の認識などについて事情を聴いたとみられる。堀会長は山口県の事故当時、執行役員だった。
捜査当局は、クレーム隠し事件当時の幹部の聴取を進めるとともに、三菱ふそう元会長の宇佐美隆被告(63)=ハブ破断事故などの道路運送車両法違反(虚偽報告)罪で起訴=ら山口県の死亡事故当時の首脳陣や、96年の対策会議の出席者らからも事情を聴く方針。
三菱ふそうは5月、クラッチハウジングの欠陥が山口の死亡事故につながった可能性を認め、国土交通省にリコールを届けた。同社によると、90年から03年まで、67件の破損が確認されている。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040607-00000115-mai-soci