2004年06月06日(日) 02時54分
小6同級生殺害 加害女児変化の3月 HPに「助けて…」 言葉や行動乱暴に(産経新聞)
犯行前「カーテン2人で閉めた」
長崎県佐世保市の小六同級生殺害事件で、加害者の女児(一一)は今年三月ごろから、クラスメートに対して急に乱暴になるなど態度が変化していたことが分かった。また佐世保署の事情聴取に対し女児は「(現場室内の)カーテンを二人で閉めた」と話していた。御手洗怜美(みたらい・さとみ)さん(一二)は直前まで危険を感じていなかったとみられる。市立大久保小では五日、保護者や子供たちの心のケアについて相談を受ける「こころの集会」が開かれた。
関係者によると、女児は三月ごろから言葉遣いや行動が乱暴になり、同級生の男子をたたいたり、けったりすることもあった。男子から、からかわれるなどしたとき、カッターナイフを取り出して、刃を見せて怒ることもあったという。
五年生の三学期途中までは「優しい子だったと聞く」などと話す保護者が多く、三月ごろから暴力的になり、友人も徐々に離れていったという。
また、今年二月、女児のインターネットのホームページ(HP)の日記に掲載された詩の途中には「苦汁、絶望、苦しみが私を支配する」(原文通り)とのフレーズがあった。別の「嘆きの賛美歌」と題する詩の最後は「神様はいるのですか…助けてください…」と結ばれていたという。
一方、事件当日、女児は給食の準備が始まった午後零時十五分ごろ、怜美さんに「ちょっとおいで」と声を掛け、教室から約五十メートル離れた学習ルームに連れ出し、すぐに「カーテン閉めよう」と言ったという。
室内では口論などはなく、怜美さんが直前まで女児の行動を不審がったり、危険を感じたりする様子はなかったという。二人で一緒にカーテンを閉め終わると、怜美さんをいすに座らせ、後ろから手で顔を覆い、首を切りつけた。同署は室内の状況を詳しく調べている。
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≪接見の弁護士「話できるように」≫
小六同級生殺害事件で、加害者の女児(一一)の付添人となった川添志弁護士が五日、長崎少年鑑別所で女児と接見。記者会見し、「学校生活について話した。前回会ったときより話ができるようになった」などと語った。
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≪校長先生が記者会見≫
■事件前に職員「問題視せず」
市立大久保小の出崎睿子(えいこ)校長は五日記者会見し、事件前の職員会議などで加害女児(一一)が話題になったことはなく、問題視していなかったことを明らかにした。
出崎校長は「職員会議で女児の話題が出たことはなかったのか」との質問に「ございません」と答えた。
佐世保市の鶴崎耕一教育長は事件現場となった学習ルームについて「あのまま残さない方がいいのではないかという声がある」と全面改装を検討していることを明らかにした。図書室と場所を入れ替え、学習ルームとしての利用をやめることもあるという。(産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040606-00000017-san-soci