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2004年06月06日(日) 00時00分

輸入食品の危険性指摘 伊那で食と農を考えるセミナー 東京新聞

 食と農を考えるセミナーが五日、伊那市生涯学習センターであり、ジャーナリストの天笠啓祐さんが遺伝子組み換え作物の輸入状況、中国野菜の農薬の使用実態などを講演した。

 NPO法人市民活動サポートセンター南信の主催。天笠さんは食品、医療、原発などをテーマに取材、執筆活動を続ける。講演では、米国産大豆の86%が遺伝子組み換えで、日本が輸入する大豆の八割が米国産と解説。国内で遺伝子組み換え大豆の使用表示がある食品は納豆や豆腐、みそなどと限られているが、「すでに多くの食品や飼料に使われているのが実情」と指摘した。加えて「花粉症予防効果イネ」など、国内でも遺伝子組み換えイネの開発が進められている実態も紹介した。

 国内農家に打撃を与える安い中国野菜にも触れ、「現地の安い労働力を使って野菜を作らせているのは日本企業。農業もユニクロ化が進む」とした。その上で「少しでも虫が食っていると日本企業は買わないため、現地の農家は農薬を過剰散布するようになり、健康被害が出ている」と述べた。食の安全性を高めるには「地産地消が必要不可欠」と締めくくった。 (福永 保典)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/ngn/20040606/lcl_____ngn_____000.shtml