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2004年06月05日(土) 00時00分

警官装いオレオレ詐欺朝日新聞・

 上越地方で、警察官を装って電話をし、交通事故の示談金の振り込みを求める事件が相次いでいる。4日に、200万円近くをだまし取られる被害も発生した。同様の被害は、先月新潟市や見附市などでも出ており、県警は「オレオレ詐欺の一種で、手口が巧妙化している。多発する危険がある」として、お金を振り込む前に必ず、家族などに確認するよう注意を呼びかけている。

 上越北署によると、4日午前10時半ころ、上越地方の60歳代の男性宅に電話があった。

 電話の男は、警察官を名乗り、「息子さんが暴力団の車に追突した。脅されて泣きじゃくって電話に出られない」などと話した。その後、指定された都市銀行の口座に198万円を振り込んでしまった。

 振り込み後、さらに電話があり、「うまく振り込まれていないから、もう一度振り込むように」などと指示されため、不審に思って警察に通報。詐欺だと発覚した。

 届けを受けた同署は、すぐに口座を調べたが、一度目の振り込みの約5分後に口座から現金が引き出されていた。

 ほかに未遂だったものの、上越南署にも、同様の電話があったという届けが数件出ている。両署は「警察が示談に関与することはない。電話が来ても冷静に対応し、振り込む前に警察に通報してほしい」と話している。

 県警生活安全企画課によると、先月中旬、新潟市や燕市、見附市などで、警察署の交通課員を名乗る男が電話で、「お宅の子が交通事故を起こした。示談金が必要だ」などと数百万円の振り込みを要求する事件が相次いだという。

 いずれも、電話口に複数の男が出て、泣き声を聞かせて同情をあおるなど、今回の上越地方の手口とほとんど同じ。妊娠中絶費用の支払いを求めたケースもあった。

 県警によると、今年5月末までに県内で発生したオレオレ詐欺の被害は259件、約2億6千万円。同課は「繰り返し注意を呼びかけていくしかない」としている。

(6/5)

http://mytown.asahi.com/niigata/news02.asp?kiji=6140