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「顔も姿も見えない人たちと仲良くできるのだろうか——」。長崎県佐世保市の小学校で起きた事件で、亡くなった御手洗(みたらい)怜美(さとみ)さん(12)は、5年生の3学期に編集された校内の文集で、インターネットで交流する友人に対する不安を描いていた。自己紹介の欄では、趣味を「PC(パソコン)」、夢中になっていることを「チャット」と書いていた。
怜美さんの作文は400字詰め原稿用紙2枚分。「PCを通じての人との関(かか)わり」と題した。
「顔も姿も見えない人たちと仲良くできるのだろうか、と正直そう考えていました。もし、相手が変な人だったらいやだなぁ」とパソコンを覚え始めたころの印象を記す一方、「逆に顔や姿が見えないからこそ相談に乗ったりできるんだなぁ」と、ネット上の友人からメールで相談を持ちかけられて気持ちが変わったという経験にも触れた。最後は「PCを通しての友達はいい人だけではないだろうけど、(中略)仲良くしていきたいと思いました」と締めくくっていた。
一方、補導された女児(11)は将来の夢を「小説家」と自己紹介に書いた。作文の題は「佐世保独楽(こま)を回して」。初めて佐世保独楽を回した思い出を、原稿用紙9枚に書き込んだ。友人からは「読書家」と評されている。
かぎ括弧を多用したり、淡々とした文体が突然話し口調に変わったりと、表現に工夫が凝らされている。「ゴルァー!」「ぁあ駄目だあー」など「ネット口調」を連想させる表現もあちこちにあった。作文の終わりには「見終わった人お疲れ様」の一文が、ぽつんと書かれていた。
(06/04 06:28)