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2004年06月02日(水) 00時00分

顧客情報流出 社員らに罰則 東京新聞

 政府は一日、ソフトバンクBBなど個人情報流出事件の拡大を受け、顧客情報を外部に持ち出した社員らに対する法律上の罰則規定を設ける方向で本格検討に入った。早ければ関連法案を年明けの通常国会に提出し、制度化する方針だ。

 政府は同日、個人情報保護に関する関係省庁の会議を開催。情報通信、医療、金融など分野別の対策を担当省庁が今夏をめどにまとめ、公表する方針を決めた。

 罰則規定については、情報通信を担当する総務省を中心に、法務省や経済産業省も協力して、年内に具体案をまとめる。

 ソフトバンクBBの情報流出事件では元社員の関与が明らかになっているが、現在の法律では、従業員が情報をコピーするなどして持ち出しても罪に問われない。

 米国では「情報窃盗罪」の規定があり、最高二十五万ドルの罰金や五年未満の禁固に問われる。ただ、具体的な罰則をどうするかや、現在の電気通信事業法を改正するか、新たに法律を作るかなど検討する課題は多く、総務省は関係省庁との協議を急ぐ。

 政府は四月に「個人情報の保護に関する基本方針」を閣議決定。各省庁は方針に基づきガイドライン作りや、個別法の制定に取り組んでいる。

 共同通信が四月に実施したアンケートでも、主要企業の64・8%が、情報流出にかかわった人に対し「罰則強化が必要」と回答しており、企業サイドでも対策強化を求める声が増えている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20040602/mng_____sei_____003.shtml