2004年06月01日(火) 18時30分

＜捜査情報漏えい＞ウィニーから流出、被害男性提訴　北海道（毎日新聞）

　北海道警江別署員が捜査情報を私物のノートパソコンからインターネット上に流出させた問題で、江別市内の男性会社員が１日、「個人情報が世界中の不特定多数に閲覧されて精神的苦痛を受けた」として、道に損害賠償２００万円の支払いを求める訴訟を札幌地裁に起こした。

　訴えなどによると、同署の２０代の男性巡査が３月２７日、道交法違反容疑で現行犯逮捕した会社員に関する書類３通を作成した。巡査は私物パソコンに氏名、年齢や捜査情報が詳細に記されたデータを保存し、自宅でファイル交換ソフト「Ｗｉｎｎｙ（ウィニー）」を使った際、誤ってデータを流出させた。

　会社員は道警不正経理問題を追及する市川守弘弁護士に相談。市川弁護士は「巡査個人だけでなく本部長にも責任がある。必要な公費が現場に行き渡らないという意味で一連の不正経理と根が一緒」と話している。

　このデータ流出で個人情報（８人分）を含む５種類の文書データが流出した。捜査情報のネット上流出は今年３月、京都府警でも発覚している。【遠藤拓】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040601-00001082-mai-soci