2004年05月31日(月) 03時31分
ソフトバンク恐喝未遂事件 顧客情報入手、2人逮捕 元派遣社員通じIDなど知る(産経新聞)
インターネット接続サービス「ヤフーBB」の顧客情報が流出し、親会社の「ソフトバンク」が現金を要求された恐喝未遂事件で、顧客情報を管理する運営会社「ソフトバンクBB」のデータベースから顧客情報を無断で入手するなどしたとして、警視庁捜査一課は三十日、恐喝未遂の共犯の疑いで、無職、冨安泰生(二四)=東京都新宿区早稲田町=と同、森琢哉(三五)=文京区本駒込=の二容疑者を逮捕した。
調べでは、冨安容疑者らは、知人のソフトバンクBBの元派遣社員(三〇)を通じて同社のサーバーコンピューターに接続できるパスワードなどを知り、これを使って新宿区内のインターネットカフェで複数回にわたり同社のサーバーに接続し、データベースから顧客情報を入手。森容疑者の義父の元政治結社代表、森洋被告(六七)=恐喝未遂罪で公判中=に渡した。
そのうえで森被告らと共謀し、ソフトバンクに対して「流出したことが外部に公表されたら大変なことになる」などとして、現金数十億円を脅し取ろうとした疑い。
元派遣社員は同社でサーバーのメンテナンス作業をしており、社外からサーバーに接続するためのIDやパスワードを知る立場にあった。冨安容疑者とはハッカー仲間で、元派遣社員が同社をやめた昨年五月ごろ、サーバーへの接続を冨安容疑者の前で実演した際、冨安容疑者が接続に必要なIDやパスワードなどを記憶したという。
冨安容疑者はそのころからたびたび同社のサーバーを通じて、顧客情報などの情報を入手。そのことを知った森琢哉容疑者が森洋被告に報告し、森洋被告を中心に恐喝を企てたとみられる。
東京地検は、森被告の公判での冒頭陳述で、森被告が入手した顧客情報は約四百六十万件であることを明らかにしている。(産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040531-00000015-san-soci