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ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」による著作権法違反事件で、京都地検は31日、ソフトを開発した東大大学院助手の金子勇容疑者(33)=東京都文京区根津2丁目=を著作権法違反(公衆送信権の侵害)幇助(ほうじょ)罪で起訴した。インターネット上での著作権侵害が深刻さを増しているが、違法行為に使われたソフトの開発者の刑事責任が問われるのはきわめて異例。
起訴状によると、金子助手は02年5月上旬からウィニーをネット上で公開して無償で配信。群馬県高崎市の風俗店従業員(41)=同法違反罪で公判中=らが昨年9月、ウィニーを使って映画やゲームソフトを不特定多数のネット利用者に送信できるようにした著作権侵害を手助けしたとされる。
地検は、ウィニーが使われる用途の大半が著作権のある映像や音楽の違法コピーだと指摘。金子助手は京都府警の調べなどに「インターネットが普及した現在、デジタルコンテンツが違法にやりとりされるのは仕方ない。新たなビジネススタイルを模索せず警察の取り締まりで現体制を維持させているのはおかしい」と供述したとされる。このため地検は、金子助手が著作権侵害を蔓延(まんえん)させるためにウィニーを開発したとする「確定的な故意が認められる」と判断した。
さらにウィニーによる著作権侵害が広がっている事実を雑誌などの報道で知りながら、ソフト改良を繰り返しており、悪質性は高いとした。(05/31 13:13)