2004年05月30日(日) 19時36分
<たばこ規制条約>118カ国が署名 日本は6月に批准へ(毎日新聞)
【ジュネーブ大木俊治】世界保健機関(WHO)は、昨年の総会で採択された「たばこ規制枠組み条約」について、30日までに加盟192カ国のうち、日本や米国を含む118カ国が署名、16カ国が批准したことを明らかにした。条約は40カ国の批准から90日後に発効する。まだ、発効時期のめどは立っておらず、WHOは31日の「世界禁煙デー」を機に、各国に批准促進を訴える。
批准したのはノルウェー、ハンガリー、インド、シンガポール、ニュージーランドなど。国内に大手たばこ産業を抱える日米は、交渉過程で条約強化に抵抗し、たばこの害を訴えるNGO(非政府組織)から批判を浴びたが、既に署名した。日本は国会が批准を承認済みで、6月中に閣議で正式に批准する。
葉タバコの主要生産国では中国、ブラジルが署名したが、経済的にたばこ産業依存度が高いマラウイやジンバブエは未署名。このほか、ロシア、エジプトなどもまだ署名していない。
WHOは28日、「全世界で6.5秒に1人がたばこに起因する病気で死亡している」と改めて注意喚起する声明を発表。途上国や貧困層で喫煙率が高く、経済発展の阻害要因にもなっていると警告した。
同条約は▽たばこ広告の禁止・規制▽「マイルド」「ライト」など誤解を与える表現による販売を促進しない▽包装面の30%以上を警告表示にあてる▽未成年者がたばこ自販機にアクセスできない措置の確保——などを定めている。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040531-00000024-mai-soci