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2004年05月28日(金) 00時00分

医療ミス?手術後重体 市立脳血管医療センター  東京新聞

 横浜市磯子区の同市立脳血管医療センター(山本正博センター長)で昨年七月、内視鏡を使って脳内の血腫を除去する手術を受けた同市内の五十歳代の女性患者が、意識不明の重体に陥ったことが二十七日、分かった。女性は現在も意識障害が残り、全身まひとなっている。この手術方法は一般に普及しておらず、同センターでは初めてだったという。同センターはいったん「問題なし」と結論づけたが、内外から指摘を受けて調査委を設置し、手術ミスかどうかを検討している。 (金杉 貴雄)

■指摘受け、調査委設置

 また同センターは女性の家族に、手術について事前に十分な説明をせず、手術後も今月二十一日まで知らせていなかった。インフォームドコンセント(説明と同意)の必要性がうたわれる中で、家族は強い憤りを表しているという。

 同センターの説明によると、この女性は昨年七月下旬、脳内出血を起こし、軽い意識障害と半身まひの状態で運ばれた。

 翌日、頭に一センチほどの小さな穴を開け、内視鏡と吸引管で血腫を除去する手術を実施。三時間で終了したが血腫を取りきれず、女性は意識不明となった。あらためて開頭手術をしたが、後遺症が残った。

 執刀したのは脳神経外科医四人のうち、最も若い三十歳代の男性医師。手術後、同センターは執刀医らに聞き取りし、「手術に問題はなかった」と結論づけた。

 しかし昨年十一月、他の医師から問題点を指摘されたため、内部の調査委員会を設置。外部の専門医二人に意見を求めたところ、一人が「ビデオを見ると執刀医が不慣れな様子。部分麻酔で長時間の手術を行ったことにも疑問がある」と指摘。

 このため、あらためて外部の有識者による調査委員会を設置。六月初旬から検討を始め、九月ごろに結論が出るという。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20040528/lcl_____kgw_____000.shtml