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「身内が事故を起こした」などとだまして指定の口座に入金させるオレオレ詐欺事件の被害額が４月、前月比７割増の約１１億円に達し、過去最多になったことが２７日付の警察庁のまとめで分かった。未遂を含む件数は前月比２割増の約１１００件だった。１件当たりの平均被害額が増える傾向にあり、だまされる人には何度もつけ込むなど、手口がエスカレートしているという。
オレオレ詐欺は昨年５月ごろから急増し、１０月の被害は約９億円、約１３００件でともにピークだった。その後は減る傾向にあり、今年１月からは横ばいだったが、４月になって件数、被害額ともに増えた。
１件当たりの被害額も、昨年の約１００万円から、今年１〜４月は約１４０万円に増え、４月は約１６０万円に達した。「事故の示談金」などとだまされて被害に遭った人には、その後も「延滞料」や「入院治療費」などの名目で次々と要求を続けるケースが目立ち、被害額が膨らむ一因となっている。
また、アダルトサイトに絡んだ架空請求詐欺など、電話や手紙などを使う似たような詐欺も増えている。知能犯罪は全体で今年１月から４月にかけては前年比約５４％増の約３万件あった。同庁は２６日付で「身近な知能犯罪抑止対策の強化」と題する通達を全国の警察本部などに出した。
(05/27 23:14)