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KDDIは、PHS(簡易型携帯電話)子会社のDDIポケットを売却する方針を固め、米投資ファンドのカーライル・グループと京セラとの間で交渉に入った。売却額は2200億円前後となる見通し。KDDIは資金や人材を中核の携帯電話事業「au」に絞って投入するため、PHS事業を手放すことにした。カーライル・京セラ連合はPHSを活用して企業向けデータ通信事業を展開する狙いとみられる。
KDDIはDDIポケットの発行済み株式の80%、第2位株主の京セラは13%を保有している。カーライルはPHS国内首位のDDIポケットの経営権を握る目的で京セラに呼びかけ、KDDI側に買収案を提示した。提案内容ではカーライルが筆頭株主となり、京セラは持ち株比率を引き上げる。KDDIが引き続き10%程度の株式を保有する可能性もある。
PHSは高機能化する携帯電話に契約者を奪われ、03年度末の国内契約数は前年度比6%減の513万件。DDIポケットはその中で56%のシェアをもつ。ただ、最近ではデータ通信用としてPHSを利用する動きも広がっている。カーライルはADSL(非対称デジタル加入者線)大手のイー・アクセスにも出資しており、京セラと組むことで通信事業の拡大を狙っているとみられる。
DDIポケットの04年3月期単独決算は売上高が前期比6.9%減の1840億円、当期利益は同11.9%増の190億円。PHSの契約減で5期連続の減収だが、人員削減効果で3期連続の増益を確保した。(05/27 12:38)