2004年05月27日(木) 12時38分

＜おれおれ詐欺＞４月は１１０３件総額１１億円超で過去最高（毎日新聞）

　今年４月の「おれおれ詐欺」の被害が１１０３件（未遂も含む）、被害総額は１１億６００万円に上り、統計を取り始めた昨年１月以降、月間で最高となったことが警察庁の調べで分かった。犯行の７割にプリペイド式携帯電話が使われ、うち６割が十分な身元確認のないまま販売されたため検挙を困難にしており、同庁は業界団体などに注意を促す。

　今年１〜４月の１件あたりの被害額は約１４６万円で、昨年１年間の約１００万円に比べて高額になった。５００万円以上は４３件、１０００万円以上が６件。最高は２２０５万円だった。

　警察当局と銀行側の連携で不審口座の凍結がスムーズになり、犯人側が振込先に指定する口座を短期間で変える必要に迫られている。このため、インターネットで架空口座を購入するなど犯行にかかるコストが増え、要求額も増やしているとみられる。

　また、被害者に占める高齢者（６５歳以上）の割合が昨年の７割から４割に減り、被害が最も多い年齢層は昨年の７０歳代女性から５０歳代女性に移った。防犯対策が浸透し始めた高齢者からより低い年齢層にターゲットを変える傾向にある。手口も孫を装うケースから夫や警察官を名乗るなど広がっている。【窪田弘由記】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040527-00001051-mai-soci