2004年05月27日(木) 12時39分
DDIポケット売却へ、米カーライルが経営権(読売新聞)
KDDIは27日、子会社でPHS(簡易型携帯電話)事業最大手のDDIポケットを米投資会社カーライル・グループと、第2位株主の京セラに売却する方針を固めた。
カーライルが約60%の株式を取得し、経営権を握る。京セラも出資比率を現行の13・3%から30%に引き上げる方向で協議しており、6月中の基本合意を目指す。買収金額は2200億円前後になる見通しだ。
DDIポケットは、パソコンにカード型PHS端末を差し込んで使う高速データ通信サービス「エアーエッジ」が人気を呼んでおり、カーライルや京セラは、将来性が高いと判断したとみられる。
関係筋によると、今回の買収は、カーライルが京セラに共同出資を持ちかけ、動き出した。具体的な買収方法では、カーライルなどがいったん新たな投資ファンドを設立し、DDIポケット株を所有する案などが検討されている。
KDDIは、経営資源を好調な携帯電話事業のauに集中するため、DDIポケットを売却するが、10%程度の出資を継続し、協力関係を維持する。
一方、京セラも、DDIポケットの買収を模索してきた。資金力のある世界的な投資会社であるカーライルと組んで買収することで、中国などでのPHS端末の販売力を強化できると判断したようだ。カーライルは数年後にDDIポケットを上場させ、利益を得るのが狙いとみられる。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040527-00000104-yom-bus_all