2004年05月26日(水) 00時00分
懲役4年求刑 テープ起こし内職詐欺公判(朝日新聞・)
「テープ起こし」の内職をあっせんすると言って主婦らから多額の研修教材費を詐取したとされる事件で、詐欺と特定商取引法違反の罪に問われている東京都千代田区九段南2丁目、経営コンサルタント会社「起業家情報センター」社長、井本剛司被告(31)に対する論告求刑公判が25日、仙台地裁(畑中英明裁判長)であった。検察側は「社会に貢献したい、家計を助けたい、と願う女性を愚弄する犯罪」として井本被告に懲役4年を求刑した。
起訴状によると、井本被告は、主婦らに対し、実際には研修で合格するのは難しく、仕事もほとんどあっせんされないにもかかわらず、「簡単に合格できる。スタッフは足りず、すぐにでも仕事をしてもらいたい」などと誘い、研修費用の名目で1人あたり約13万円をだまし取ったとされる。井本被告は「在宅事業・SOHOの若手旗手」と称されていた。
検察側は論告で、井本被告が「挫折者が多いほど利益を生み出すことを認識していた」と指摘。その一方で、応募者への愛情を装うために熱心な添削指導を指示したり、クレーム対応の部署を設けたりするなどしたとして「組織的で巧妙かつ狡猾な犯罪だった」と述べた。
検察側は「教材販売額は20億円を優に超えており、同様の被害が生じていると評価できる」とし、「模倣性の強い事案であり、厳罰化、根絶が社会の要請だ」と述べた。
(5/26)
http://mytown.asahi.com/miyagi/news02.asp?kiji=5293
|