2004年05月25日(火) 00時00分

来月からタイヤ値上げ 駆け込み需要伸びず （東京新聞）

　来月一日から国内最大手のタイヤメーカー・ブリヂストンが、他メーカーに続いて市販タイヤを値上げする。県内のタイヤ販売店では、値上げ前の駆け込み需要を期待していたが、消費者の財布のひもは固く、売り上げ増には、いまひとつ結びつかないようだ。

　所沢市宮本町二の販売店「タイヤ館　所沢」では主にブリヂストンの製品を販売。店外や店内に「六月一日からタイヤ値上げ」を知らせる看板を設置してオイルやバッテリー交換に訪れた客に「お買い得感」をＰＲしているが反応は鈍い。「駆け込み需要を狙ってお客さんにアピールしているが、目立った動きがなく期待外れだ。これからのボーナスシーズンで盛り返したい」と店長の小野沢太郎さん（３４）。

　入間市上藤沢のタイヤ・ホイール専門店「ニックス入間店」では、国内外八社の製品を扱っている。「ホイールを買いに来たお客さんに、今ならお得ですとタイヤを勧めているが、売り上げアップにはつながらない。タイヤは生活必需品ではないし、お客の志向も高いものから安いものへと移っている」と堀川強・取締役部長（４０）は話す。

　市販タイヤの卸価格は、原材料の天然ゴムなどの高騰を理由に、住友ゴム工業など国内メーカー三社が今月一日から五％前後値上げ。ブリヂストンも来月一日から五−六％の値上げを発表していた。国内市販タイヤの値上げは湾岸戦争で原油価格が高騰した一九九一年二月以来十三年ぶり。　（古庄　英輔）

http://www.tokyo-np.co.jp/00/stm/20040525/lcl_____stm_____001.shtml