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2004年05月25日(火) 16時10分

「ワン切りメール」被害急増 宮城 高額料金請求河北新報

 携帯電話番号がメールアドレスになるショートメッセージサービス(SMS)でメールが届き、開くとアダルトサイトにつながり、法外な料金請求を迫られる被害が宮城県で急激に増えている。メールは無差別に送り付けられており、知り合いからのメールだと勘違いして、不用意に読んでしまう心理を突く新たな手口。仙台市消費生活センターは「ワン切りメール」と名付け、注意を促している。

 仙台市の20代男性の携帯電話に3月中旬、SMSのメールが送信された。開くとアダルトサイトに直結。すぐに切ったが、自動的に会員登録され、サイトの運営業者から電話で「登録料として5日以内に1万6000円を支払え」と要求された。
 拒んでも督促はやまず、「料金は延滞金がかさんで6万6000円。払わないと自宅を調べて取り立てに行く。調査料8万円も加算する」とすごまれた。

 仙台市の高校生男子も似た被害に遭う。アダルトサイトにつながり、画面で「18歳以上ですか」と尋ねられ、「はい」と返答した。すると、「登録完了。3日以内に1万4000円をお支払いください」と表示された。
 慌てて電話を切ったが、父親の職場にも業者から料金請求の電話が頻繁にかかってくるようになった。「延滞料を入れて8万4000円。支払いが遅れると延滞料はさらに増える」と要求はエスカレートした。

 消費生活センターに寄せられたワン切りメールの相談はこれまで約360件。昨年10月に目立つようになり、今年も概算で1月23件、2月25件、3月98件、4月198件と増えている。被害は全県に広がり、携帯へのワン切り同様に、業者が無作為に発信していることを裏付けている。
 センターは「サイトにつながっても、前もって有料だと認識していなければ支払い義務はないので冷静に対応してほしい」と呼び掛けている。

[SMS]60文字程度の短い文章を送る携帯電話のメールサービス。呼び名はショートメール(NTTドコモ)、スカイメール(ボーダフォン)、Cメール(AU)と各電話会社で異なる。迷惑メールの横行でアドレス変更が相次いだ通常の携帯メールと違い、電話番号がそのままアドレスになる。
(河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040525-00000009-khk-toh